## 大阪・関西万博で実現する新たな価値「Co-Design Challenge」

2025年の大阪・関西万博が開幕し、多くの注目を集めていますが、その中でも特に注目すべきプログラムが「Co-Design Challenge」（以下、CDC）です。このプログラムは、「デザイン × ものづくりで日本の新しい価値を世界に広げる」をテーマに、社会課題の解決を目指すプロダクトを開発することを目的としています。具体的には、11の事業が参加した第1弾（CDC2023）と、地域誘客を目指す11の事業が参加する第2弾（CDC2024）から構成され、合計22のプロジェクトが万博会場で実装されています。

### 未来のくらしをデザインする

「Co-Design Challenge」は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が主催し、多様なプレイヤーとの共創を通じて新たなプロダクトを実現するプロジェクトです。このプログラムの背景には、持続可能な未来社会を目指すための意識があり、特に現在の社会が抱える課題を解決するために、デザインとものづくりの観点から新しい価値を創造することが求められています。

万博は、世界各国の技術やアイデアが集結する場であり、人工知能（AI）、エネルギー、交通、都市開発など、多岐にわたる分野での最先端の取り組みを目の当たりにすることができます。「Co-Design Challenge」は、その中でも特に「これからの日本のくらし」を考え、実際に触れて体感できるプロダクトを提供することで、来場者に新たな価値を提供しています。

### 注目のピッチイベント

CDCの一環として開催される「Co-Design Challenge Pitch」では、各プロジェクトの参加者が登壇し、自らのプロダクトに込めた想いや未来へのビジョンを語ります。このピッチイベントは、5回にわたり行われる予定であり、第一回は5月28日に開催されました。ここでは、プロダクトの開発に至るまでの課題や喜びをリアルに伝える場となっており、参加者は自身のプロジェクトを通じて社会課題の解決に向けたアプローチを共有します。

例えば、象印マホービン株式会社が提案するのは、マイボトルで飲料を提供するための洗浄機です。この洗浄機は、持続可能な未来社会に向けてマイボトルを一般化させるためのもの。簡単に洗えることで、マイボトルの利用促進を図り、プラスチックごみ問題の解決にも寄与することを目指しています。

### 体験型プロジェクトの実施

また、特定非営利活動法人府中ノアンテナのプロジェクトは、額縁工房が手掛ける家具を提供するもので、額縁のように美しい椅子（スツール）を制作します。このプロジェクトでは、実際に額縁作りを体験できるツアーも企画されており、来場者は地域の美しい景色を実際に体感しながら、ものづくりの楽しさを味わうことができます。

さらに、信楽陶器工業協同組合が取り組むプロジェクトでは、リサイクル資源とデジタル技術を活用し、陶芸文化の新たな創造を目指しています。窯業系廃棄物をリサイクル資源化し、陶製のテーブルスツールを開発することで、持続可能な社会を実現するための文化的な対話の場を設けています。

### これからの展望

「Co-Design Challenge」は、単にプロダクトを展示するだけではなく、それぞれのプロジェクトに込められた思いやビジョンを語ることで、来場者との対話を生み出します。デザインとものづくりの融合を通じて、社会課題の解決や未来社会の実現に向けた取り組みを広げていくことが期待されています。

今後のピッチイベントも注目されており、様々なクリエイターや事業者が登壇予定です。これにより、参加者は多様な視点からのアプローチを学び、自らの課題解決に向けたヒントを得ることができるでしょう。

### まとめ

「Co-Design Challenge」は、2025年大阪・関西万博の中で新たな価値を創造し、未来のくらしをデザインするための重要なプログラムです。このプログラムを通じて、私たちは持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出すことができるのです。万博会場で実装されたプロダクトを通じて、私たちの生活がどのように変わるのか、ぜひ体感してみてください。